2023年12月3日(日)に京都市立久我の杜小学校にて、2050年CO2ゼロどこでもトーク「ファッションとSDGs」を開催しました。
これまでもさまざまなテーマで環境学習会を開催されている久我の杜学区では、この日今年で3回目となる地域のフリーマーケットを実施。
フリーマーケットの他にも地元のお野菜を販売する朝市も行われ、朝早くから新鮮な野菜を目当てにたくさんの方が来場されていました!
朝市の中には、久我の杜学区が取り組む「ヘチマで脱プラスチック・プロジェクト」として夏に栽培し作られたヘチマたわしを販売されていました。
会場には「廃棄ロス(焼却)をなくすことでCO2を減らせる!」や「自分にとって不要でもそれを必ず必要としている人がいるはず」という貼り紙があり、皆さんの意識の高さを感じました。
「地域の資源循環」に取り組む久我の杜学区。同じように京都市内での資源循環として、「使用済衣服の回収と再循環」のプロジェクトに励む株式会社ヒューマンフォーラム代表 岩崎仁志さんを講師に招きました。
かねてから「地域で小さな循環を生み出していきたい」とおっしゃっていた岩崎さん。会場につくやいなや「まさにやりたかった形!」と地域の方々とも交流を深めました。
参加してくださったのは、久我の杜自治連合会地域ごみ減量推進会議メンバーをはじめ、来場されていた親子や児童館で話を聞いて来てくれた方など。資源物回収に来られていた伏見エコまちステーションの方も参加してくれました!
はじめにファッション業界やリサイクルの現状について、写真や動画を使って説明がありました。
集まった衣服がリサイクルしきれず、海外でごみとして山積みになっている様子に、会場のみなさんも驚きで目が離せないようでした。
また、現在取り組まれている「RELEASE⇔CATCH」や「循環フェス」についても紹介がありました。
衣服の回収については「集めるのは簡単で、それも思った以上に集まる」とのこと。現在その出先の多くを占めるのが、循環フェスの「¥0マーケット」。岩崎さんは、例えば「服は服」「絵本は絵本」のように、未だそのまま使えるものを、そのままの形で使っていければとお話されていました。
昨年度まで大学生として循環フェスに関わり、今年の春に岩崎さんの元で働き始めた笹木晴菜さんは、回収衣類の仕分けを担当されています。
どれくらいの服が集まり、どのようなカテゴリーに分けているのかお話をしていただきました。
集まった衣服の量の計測から記録、そしてひとつずつ人の目で選別しておられるということでその大変さが伝わってきました。
衣服の回収、仕分けを行う中で気付いた事や課題についても紹介がありました。
例えば「有人回収」と「無人回収」、地域ごとに集まる衣服の特色など、集まる量や質の違いがあるようで、参加者の皆さんもうなずきながら聞いておられました。
最後は仕分けの難しい点についてお話いただきました。
「仕分けは個人の主観になりがちで、判断基準の統一が難しい。そんな時に『これどう思う?』と声を掛け合い、次手に取る方のことを想像していくことが大事」
「自分の主観に頼りすぎない、でもセンスは信じる!」
と笑顔で伝えてくださった笹木さんの言葉が印象的でした。
最後には「RELEASE⇔CATCH」で集まった回収衣類を見ていただき、気に入ったものがあれば持ち帰ってもらいました。
自分のものを考えるだけではなく、会場に来られなかった家族のことを想って選ばれている姿も。
「自分にとって不要でもそれを必ず必要としている人がいるはず」
その言葉がだんだんと皆さんの中にも根付いてきているようでした。ますます活発な活動が期待される久我の杜学区。これからの活動が楽しみですね!
※この事業は、令和5年度「エコ学区」ステップアップ事業に係る学習会等支援業務(2050年CO2ゼロどこでもトーク)として、(公財)京都市環境保全活動推進協会が実施しました。