2023年12月9日(土)に、高松橋ひろばにて、2050年CO2ゼロどこでもトークを開催しました。
高松橋ひろばは、鴨川運河に架かる高松橋のたもとにある小さな広場です。この広場を使ってコミュニティの活性化を目指そうと、「高松橋ひろばづくりの会」がさまざまなイベントやマルシェを定期的に開催されています。
今回のテーマは「防災と食のマルシェ」!
大人も子どもも楽しみながら、防災について学べる場を設けたいということで、地域の防災のためにロケットストーブの活用を推進している桃山エコ推進委員会を講師に招き、ロケットストーブの製作ワークショップを行いました。
「防災と食のマルシェ」の開催にあたって、エコ学区サポートセンターと協働し、「京都市認定エコイベント」への登録を行いました。
来場されたみなさんに「エコ」を意識してもらえるよう、会場にエコイベント登録証を飾りました!
今回のマルシェでは、京都市認定エコイベントの取組項目のうち、「省エネルギー・省資源の推進」に挑戦しました。
今回、燃料電池自動車MIRAI(ミライ)から電気を供給し、ロケットストーブ製作で使う電気ドリルと、コーヒーを提供する龍谷大学生(Cupid Café)の電気ケトル2台を動かしました!
電気ポットの電気使用量は、1000Wと900Wでした。(MIRAIからは1500W×3口が供給可能)
燃料電池自動車とは、水素と酸素を化学反応させて電気をつくる発電所のような存在です。燃料の水素と空気(酸素)を供給し続ける限り電気を生み出せます。
エンジン発電機とは違い、音も静かで二酸化炭素も出さないので、排気ガスの臭いもしません。災害時には、非常用電源として停電した地域へ移動し、発電した電気を支所や家庭に供給した実績もあります。
この広場で、これだけの出展者がいるイベントを行うのは初めてとのこと。開始前にみんなで集まって、各出展者から挨拶をしました。
エコ学区サポートセンターからは、「2050年CO2ゼロどこでもトーク」として、ロケットストーブ製作と防災エコグッズ展示を行うことをお知らせしました。
お天気にも恵まれ、マルシェ開始と同時に地域の方々や親子連れが集まってきました。
ものづくりが好きなお父さんと桃山エコ推進委員会委員長の二人三脚で、製作スタート!
そして、ロケットストーブに関心のある方々が、周りで見学されていました。また、会場に出展されていた学生さんも様子を見に来ていました。
ロケットストーブとは、少量の燃料で高い火力を生み出すことができる燃料効率の高いストーブです。ペール缶を使って作ることができます。
化石燃料がなくても、まつぼっくりや枝などの身近な材料を使って高火力を得られることから、非常時の備えとしても役立ちます。
電気ドリルで穴を開けたり、ハンマーで部品を曲げたり、いろんな音を奏でながら作業が進んでいきます。
製作コーナーの隣に実演コーナーを設け、ロケットストーブ2台を稼働しました。
隣のブースで、京都女子大学「健康に関する研究会La Sante」の皆さんがポリ袋を使った防災料理のレシピを披露しており、調理の際にロケットストーブを活用していただきました。
ロケットストーブを初めて見た方もたくさんおられたので、「どんな仕組みなのか?」「どんなことができるのか?」等たくさんの質問があり、桃山エコ推進委員会メンバーがわかりやすく説明していました。
イベントが盛り上がっている中、高松橋ひろばづくりの会メンバーから「火起こしは、これがいいよ!」と渡されたのは「ファイヤースターター」!
ロッドという棒部分をストライカーと呼ばれる部分でこすって火花を散らし、麻ひもをほぐしたものに着火するものです。
京都女子大の学生たちも、「やってみたい!」と火起こしの体験をしました。
最初は苦戦していましたが、コツを掴むと「着いた!」と嬉しそうな様子。みんな順番に火起こしをマスターして、「ロケットストーブを使うときはまかせて!」と心強い言葉をいただきました!
今回のマルシェは「防災」がテーマということで、エコ学区サポートセンターから「エコ防災グッズコーナー」を出展。
太陽光発電パネルによるスマートフォンの充電コーナーの設置、太陽熱調理器の「エコ作」で焼きナスをつくる体験会などを実施しました。
そうこうしているうちに、ロケットストーブが完成!
本体表面に、広場に集まった皆さんのメッセージを書いてもらいました。このロケットストーブはこれから、高松橋ひろばで活用していきます!
今回のイベントは「ひろばであそぼう」というシリーズの5回目ということで、この広場の認知度も徐々に高まり、リピーターも増えているようです。製作したロケットストーブを使って、今後もエコなイベントを開催し、地域を盛り上げていただけるとうれしいです!
※この事業は、令和5年度「エコ学区」ステップアップ事業に係る学習会等支援業務(2050年CO2ゼロどこでもトーク)として、(公財)京都市環境保全活動推進協会が実施しました。