• ホーム  > 
  • 西京区 >
  • 桂東 >
  • 桂東学区×たんたんエナジー「再生可能エネルギーでCO2排出ゼロの未来を」

桂東学区×たんたんエナジー「再生可能エネルギーでCO2排出ゼロの未来を」2023.12.18

 

2023年12月18日(月)に、桂会館(京都市西京区)にて2050年CO2ゼロ どこでもトークを開催しました。


主催は桂東自治連合会。桂東学区は昨年度も「どこでもトーク」で地球温暖化問題について学び、地域の児童館でも環境学習会が行われるなど、エコ学区活動を活発に行っている学区です。


今回は「再生可能エネルギーについて学びたい」というリクエストをいただき、再エネ電力の供給やエネルギーの地産地消に取り組むたんたんエナジー株式会社 代表 木原浩貴さんのお話をお聞きしました。


京都市の目標は「2050年までにCO2排出量正味ゼロ」

冒頭で、エコ学区サポートセンターから、京都市が2050年までにCO2排出量を正味ゼロにすることを目標にしていることを説明しました。

再生可能エネルギーでCO2排出ゼロの未来を

そして、本日のテーマである「再エネ」は、その実現のために最も重要な要素であることをお話しし、講師の木原さんにバトンタッチしました。


家庭・地域・社会への再エネ導入

再生可能エネルギーでCO2排出ゼロの未来を

講師の木原さんは、学生時代に環境団体でボランティア活動を始め、卒業後、京都府地球温暖化防止活動推進センターの立ち上げに関わりました。


その後、同センターで働きながら大学院で博士号を取得し、現在は電力会社の代表を務めながら大学で講義もしています。


「電力会社に勤める者としてではなく、温暖化を何とかしたいと活動してきた一人の人間として話をしたい」と前置きし、自宅や会社での取組を紹介されました。

再生可能エネルギーでCO2排出ゼロの未来を

ご自宅では、太陽光発電システム・太陽熱温水器・ペレットストーブ・蓄電池を導入し、生活に必要な電力や熱を再生可能エネルギーで賄いながら、快適な生活を送っているとのこと。


また会社としては、市民出資等により福知山市の公共施設に太陽光発電システムを設置し、地域の再エネ率向上に取り組んでいます。


省エネ・再エネ推進と経済成長~オーストリア等の先進事例

再生可能エネルギーでCO2排出ゼロの未来を

省エネ・再エネなど環境によい取組は、「我慢を強いられるもの」というイメージが付いて回りますが、果たして本当にそうなのでしょうか。


省エネ・再エネによって、我慢のない快適な暮らしは実現しないのでしょうか。


ここで木原さんは、研究フィールドであるオーストリアの事例を紹介していきました。


オーストリアのランゲネック村では、地域産木材で建てられた高断熱の建物が再エネ100%で暖房され、健康的で快適な生活と、地場産業の振興が両立されています。


また、ドイツとイギリスでは、近年エネルギーの再エネ比率が飛躍的に向上していますが、同時にGDPも伸長しています。


それに対し、年間数十兆円という莫大な金額を、海外の化石燃料購入に充てている日本。もしそのお金が日本国内に回ったら、どれだけメリットが大きいかということを、木原さんは強調されていました。


質疑応答と参加者の感想

再生可能エネルギーでCO2排出ゼロの未来を

1時間に及ぶ講演でしたが、参加者の皆さんは、木原さんの熱いながらもテンポのよい語り口に聞き入っていました。


質疑応答も活発で、「東日本大震災の後、火力発電が増えたが、本当にCO2排出ゼロを達成できるのですか」「企業はどのような取組をしているのでしょうか」といった質問に対しては、近年排出量が減ってきている様子や、株式市場が脱炭素取組の情報開示を義務化している動きなどが紹介されました。


「なぜ日本の再エネは遅れているのでしょうか」という質問に対しては、環境先進国と日本の教育の違いについて、また「もう高齢なので家に太陽光パネルを付けるのは難しいが、何ができますか」という問いには、市民出資・寄付や再エネ率の高い電力への切り替えといった事例をお話しされました。


アンケートには、

・今住んでいる家は古く、今度住み替える時はCO2を出さない生活を考えたいと思います。
・新しい話題と資料でとてもわかりやすかったです。
・具体的な取り組みにおいて何が出来るのか、自分自身考えたい。
・まずは電力会社を見直してみようと思います。



といった声が綴られています。


省エネ行動がかなり定着した今、一歩進んで「再エネ導入」「エネルギーの地産地消」を実践することの意義を学ぶことができた学習会でした。



  • 日時:2023年12月18日(月)14:00-16:00
  • 場所:桂会館
  • 主催:桂東自治連合会
  • 講師:木原 浩貴 氏(たんたんエナジー株式会社)
  • 参加人数:22名

※この事業は、令和5年度「エコ学区」ステップアップ事業に係る学習会等支援業務(2050年CO2ゼロどこでもトーク)として、(公財)京都市環境保全活動推進協会が実施しました。