2024年1月5日、下京区豊園学区でエコ学区活動に取り組む豊園エコ推進委員会と、同学区内にあるホテル日航プリンセス京都の共催で、「親子で食育ミニ教室」が開催されました。
この取組は2022年よりスタートし、今回で3回目。参加者の皆さんに手間も含めて料理の楽しさを知ってもらうこと、食の大切さを伝えながら食品ロスを削減することを目指しています。
この日は、京都市立洛央小学校に通う5組12名の親子と卒業生3名が集い、おいしい食品ロス削減メニューを体験しました。
「親子で食育ミニ教室」の魅力のひとつは、ホテル日航プリンセス京都の一流シェフに調理のコツを教えていただけること。
今回は、同ホテルのカフェ&ダイニング アンバーコートから西村シェフが来てくださいました。
まずは、シェフの食育ミニ講座からスタート。
「いただきます」「ごちそうさま」に込められた感謝する心の大切さや、味わうための舌のメカニズム、ホテルの食品ロスの取組、無駄のないフランス料理のお話など、興味深い講座でした。
味を感じる味蕾(みらい)が形成されるのは10代前半なのだそうです。今回参加されたお子さんたちは、今これからが大切。だからこそ、いろいろな味を知ってほしいとシェフはおっしゃっていました。
お話の後は、いよいよ調理スタートです。
今回教えていただいた食品ロス削減メニューは、
捨てられてしまうことの多いブロッコリーの芯とオレンジの皮が、美味しい料理に生まれ変わります。
まずはブロッコリーとタマネギを包丁でカット。
調理しながら、西村シェフが野菜をおいしく炒める油の温度について話してくださいました。
バターで炒めた野菜をミキサーで混ぜ、調味し、ゼラチンと生クリームを加えて型に注ぎます。
ブロッコリーのバヴァロアは、食品ロス削減に活かせるよう、家庭でもつくりやすいレシピにアレンジしてくださいました。
バヴァロアを冷蔵庫で冷やしている間、海老をゆでたりオーロラソースをつくったり・・・
また、シェフにコツを教わりながら、ヨーグルトに添えるオレンジピールをつくっていきます。
薄くむいたオレンジの皮を、刻んで砂糖で煮詰めました。いい香り!
そうしているうちに、バヴァロアが固まったので、シェフに盛り付けを披露していただきました。
その手さばきの美しさに、みんなの目が釘付けです!
そして完成した2品がこちら。
ブロッコリーの芯部分を使ったバヴァロア 海老のカクテル添え
オレンジピールとヨーグルト
参加した皆さんからは、
「味はもちろん盛り付けにも感動!」
「普段はブロッコリーを食べられないこともあるけど青臭さもなくおいしい」
「ソースのアレンジ方法を他にも教えてほしい」
「飾りつけはどのように思いつくのですか?」
など、シェフに感想や質問が寄せられました。
また、アンケートには、
「友達に、食品ロスのこと、ブロッコリーの芯やオレンジの皮が食べられることを伝えたい」
「無駄なく材料を使うことで、いつもの料理に新しさや彩りをプラスすることになり、食が豊かになっていくと感じた」
といったコメントをいただきました。
これから皆さんのご家庭でも、ブロッコリーの芯とオレンジの皮が活躍することと思います。
教室終了後、参加されていた洛央小学校の卒業生(現在、高校1年生)にお話を伺いました。
Q1:今回の食育ミニ教室に参加したきっかけは?
・親が豊園エコ推進委員会のメンバーだったので、小学校の頃から小学生エコ委員として活動していました。
・ものづくりが好きだったので、小学生のとき豊園エコ推進委員会のリユース教室などに参加しました。
Q2:小学校の頃に参加した豊園エコ推進委員会の活動で、印象に残っていることは?
・リメイクバッジづくりやクールネックづくりに参加したことです。
・防災イベントで太陽光を使って芋を焼き、配る際にエコな焼き芋だということをPRしながら配ったことが、思い出に残っています。
・エコ推進委員会で活動してから、自宅でシャワーヘッドを節水型のものに交換しました。今でもクールネックを夏の省エネに活用しています。冬に熱を出したときにも使えます。
Q3:皆さんは現在高校1年生ですが、どんな活動に興味がありますか?
・高校でSDGsの授業を選択したので、これから学んでいきます。
・高校の先輩が、文化祭で服のリユースに取り組んでいたので、興味があります。
・美術系の高校に通っているので、自分の作品の軌跡を活かしたいと模索しています。
卒業生の3人と話していると、楽しいひらめきが生まれてきて、地域のエコ活動に育まれたものが、今後の経験を通してさらに広がっていきそうです。
「子どもたちによい未来」をと環境保全に取り組む地域と学校、地域に根差したSDGsに取り組むホテル日航プリンセス京都が協働して実施した「親子で食育ミニ教室」。
大人と子どもの学び合いに高校生も加わり、これからのエコ学区活動の発展が楽しみです。
▼「親子で食育ミニ教室2024」の様子は、下記にも掲載されています。
<親子で食育ミニ教室 開催概要>