2024年11月16日(土)に、京あんしんこども館 1F(京都市中京区)にて、2050年CO2ゼロ どこでもトークを開催。
「コーヒーかすがキノコに変身?循環型栽培をめざして」をテーマに、RE:ARTH代表 倉橋大希さんからお話を伺いました。
冒頭、エコ学区サポートセンターより、京都における気候変動の影響や、2050年にCO2排出量を実質ゼロする必要性について説明。
その後講師の倉橋さんより、なぜコーヒーかすを利用してキノコ栽培を始めたのか、その経緯と取組内容について説明していただきました。
倉橋さんは大学でアフリカの政治学を学び、2014年に南アフリカへ交換留学しました。
現地で目の当たりにしたのは、環境負荷と文化損失を無視した「開発」の有様。
資材も労働者も他国から入ってくるため、現地にお金は落ちないし技術も残らない。道路が開通しても、補修されず、いつの間にか使われなくなってしまう。
こうした「開発」の実態に触れる中で、環境や食の大切さを考えるようになり、ジンバブエで地域資源を活用したキノコ栽培について知ることに。
ジンバブエから帰国後、長年にわたる試行錯誤を経て、2017年にRE:ARTHを設立し、2020年にキノコ農家として京都市伏見区で新規就農。
「世界の食品の1/3はフードロスになっていると言いますが、コーヒーに関しては99.8%が捨てられているんです」と倉橋さん。
コーヒー豆のうち、抽出される成分は豆全体の0.2%だけで、残りはコーヒーかすとして廃棄されてしまう。
京都は1人当たりのコーヒー消費量が日本第1位!
RE:ARTHは、京都から排出されるコーヒーかすを京都で有効活用して、よりよい地球環境・地域環境を実現したいと考えています。
参加者からは、「菌床を販売するシステムをつくってほしい!」「地域や自宅で育ててみたい!」といった感想が出る等、皆さんコーヒーの循環から育つヒラタケに興味津々でした。
RE:ARTH産ヒラタケは、店舗で販売されたり、ホテルやカフェのメニューに登場しています。また、キノコを育てた後の菌床が、別の農家で堆肥として再活用されているとのこと。
次は皆さんの地域やご家庭へ、その循環の輪が広がるかもしれません。
>>>RE:ARTH産ヒラタケの取り扱い店舗はこちら
※この事業は、令和6年度京都市「エコ学区」ステップアップ事業に係る学習会等支援業務(2050年CO2ゼロどこでもトーク)として、(公財)京都市環境保全活動推進協会が実施しました。