2024年9月8日(日)に、堤淺吉漆店3階「Und.(アンド)」(下京区)にて、2050年CO2ゼロ どこでもトークを開催。
主催団体はNPO法人京都カラスマ大学。京都の街をキャンパスに見立てて、誰でもいつでも学べる場づくりをされています。
今回のテーマは「きれいな地球と共に、漆を次世代へ」、講師は株式会社堤淺吉漆店堤卓也さん。
一般参加者を募集したので、会社にお勤めの方、農業に携わる方からデザイナーやブロガーなど、幅広い人々が集まりました。
最初にエコ学区サポートセンターから、地球温暖化の現状と、京都市の目標「2050年までにCO2排出量実質ゼロ」について解説。
続いて、「地球環境のために、どんなことをしている?」をお題に、参加者同士が自己紹介を行いました。
いよいよ堤さんのお話。
漆の樹液は、1本の木から200g程度しか採取できず、木の調子を見ながら採取していく熟練の技が必要とされます。
戦後、化学塗料が普及し、漆の需要と供給は激減。
大量生産・大量消費文化は、たくさんのごみと温室効果ガスを生み、地球環境を破壊していきました。
堤さんは「もういちど生活に漆を取り入れたい」「子どもたちへきれいな地球を残したい」と、「うるしのいっぽ」などの取組と発信を始めます。
サーフボード、スケートボード、自転車など愛着をもって使うものに漆塗りを活用。
木製サーフボードに漆を塗る取組を記録したショートフィルム「BEYOND TRADITION」は、海外からも注目を集めました。
現在、京北でウルシを栽培、モノづくりを行う工房「工藝の森」や、京都のまちなかで漆文化を発信、若い職人が仕事をする場「Und.(アンド)」を運営されています。
堤さんのお話の後は、みんなで座談会。
お題は・・・
それぞれが意見を出し合います。
今回のどこでもトークは、今年(2024年)4月にオープンした「Und.」で開催されました。
この空間には、京北の木材、そして漆・漆喰・柿渋などの自然素材が使われています。
京都の「森」と、まちなかの「生活」を循環の輪でつなぐ
大切に育て、丁寧につくり、何度も直して大事に使う
堤さんの取組に刺激を受けながら、参加者たちが「自分の尺度で、自分ができることは何か」に向き合う時間となりました。
●京都カラスマ大学のウェブサイトでもご紹介いただきました!
https://www.karasumauniv.net/post/report_20240908_sustainability
※この事業は、令和6年度京都市「エコ学区」ステップアップ事業に係る学習会等支援業務(2050年CO2ゼロどこでもトーク)として、(公財)京都市環境保全活動推進協会が実施しました。