2024年6月22日(土)に京都市北文化会館にて、2050年CO2ゼロどこでもトークを開催。
主催の生活クラブ京都エル・コープもり部は、普段から、「森の循環」と同じ「サステナブルな暮らし方」を生活の中で実践する方法「もり・つち・たべものコンポスト」を広めています。
今回、京都大学フィールド科学教育研究センター准教授の伊勢武史先生を講師に迎えて、「地球温暖化は将来どうなる?~生態学者の描く未来予想図~」をテーマにお話いただきました。
講座の最初にエコ学区サポートセンターから、京都市の目標「2050年までにCO2排出量実質ゼロ」についての解説。
続いて主催者のエル・コープ「もり部」から、食や農の背景にある温暖化問題に目を向けようと呼びかけがありました。
いよいよ伊勢先生のお話がスタート。まずは自己紹介から。
徳島の自然豊かな地域に生まれ育ち、ハーバード大学で博士号を取得し、生態学者として地球温暖化問題に取り組むように。紆余曲折のエピソードの数々に、参加者たちは惹き込まれていきました。
「炭素循環」「カーボンニュートラル」というキーワードから、自然界の営みと人間の暮らしのつながり、地球温暖化の原因が紐解かれていきます。そして、人類がどのような選択肢を選ぶかによって、温暖化の将来予測が変わることが示されました。
後半はワークショップ。「持続可能な農林水産業をどう作る?」をテーマに、グループに分かれて参加者全員で意見を出し合います。
各グループの発表では、「消費者と生産者との意思疎通」「行政などの支援の仕組み」「援農」など、さまざまな視点からアイデアが。
伊勢先生は、「食べることを通して、未来のこと、持続可能性を考えることができる」「買い手が喜び、作り手も幸せになり、自然とも共生できる農林水産業の可能性につながる」とコメントされました。
学習会後のアンケートには、
・カーボンニュートラルの本来の意味が理解できました。
・人間が燃料を使うようになってカーボンニュートラルのバランスがくずれたというのが、すごく納得できました。
・生活の中でもっと脱炭素ライフスタイルを頭において生活していきたいと思いました。
・消費者と生産者が協力し合う視点を大切にして、日本の農業を守っていきたい。
・次世代への地球を守る運動、アクションをしていきたい。
などのコメントが。
講座とワークショップを通じ、「自分たちが普段のライフスタイルの中でできる脱炭素な行動を、次の世代の幸せにつなげよう」という思いを、会場全体で共有することができました。
※この事業は、令和6年度京都市「エコ学区」ステップアップ事業に係る学習会等支援業務(2050年CO2ゼロどこでもトーク)として、(公財)京都市環境保全活動推進協会が実施しました。